完璧なローストビーフへの道.1

最近のハマっていることはローストビーフを作ること。
外だと少量で高いけど、自分で作るとたくさんの量を手頃な値段で美味しく作れる。
しかし、週に一度は作っているけど、出来上がりにムラがある。
今まで感覚的にやっていたけど記録して改善していって、毎回完璧なローストビーフを作りたい!
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ちなみに一番上手にできたのは最初で、目標は毎回これと同じくらいのものを作れるようにする。

完璧なローストビーフ

コンセプト: 素材の味を楽しむ
・余計な味付けをしないで作る
下味はしない。味の濃いソースは作らない。
・柔らかい
ギリギリの火の通し加減で調理をする。
・肉汁を出さない
低温調理をすると肉汁が出るが、限りなく少なくしたい。この点がすごく難しい。

注意点

紹介するローストビーフの調理方法は厚生労働省の「食品、添加物等の規格基準」からするとアウトです。
食中毒にかかる可能性があり、重症化すると命に関わることがあります。特に病気に対する抵抗力が弱い、小児、高齢者、妊婦(胎児)や免疫機能が低下する疾患にかかっている方については、重症化する可能性が高いため注意が必要です。
もし、調理する際は自己責任でやってください。
以下、「食品、添加物等の規格基準」からの引用

4.加熱食肉製品
加熱食肉製品は、次の規格に適合する方法で製造しなければならない。
a 製品は、その中心部の温度を 63°で 30 分間加熱する方法又はこれと同等以上の 効力を有する方法(魚肉を含む製品であって気密性のある容器包装に充てんした 後殺菌するものにあっては、その中心部の温度を 80°で 20 分間加熱する方法又は これと同等以上の効力を有する方法)により殺菌しなければならない。

食品別の規格基準について |厚生労働省

肉の選び方

肉の部位: 牛もも肉ブロック
値段の目安: 肉のハナマサで1200円くらい。100gで135~150円の値段で700g~1000gの量を買っている。
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選び方のポイント: 牛脂が少なくて筋が少ないもの。
大きな筋が入っていると、筋の部分が裂けて仕上がりが美しくない。
筋の部分には火が入りにくくてクニュクニュとした食感になる。筋を切り取ると量が減る。

ダメな例:緑線で囲った通り牛脂が多くて筋も多い。
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良い例の写真はないのでまた今度!

低温調理

タンパク質は約60℃以上になると変性して収縮してかたくなるらしい。
肉の中心の温度が硬くなりかける60~65℃になるのが一番美味しいとのこと。

まず、キッチンペーパーで水気をよく取る。
鍋に入らなそうなのでカット。
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ジップロック的ものに肉とオリーブオイルを小さじ一杯入れる。
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IHヒーターで60℃に保温したお湯に肉を入れて完全に沈める。
空気はお湯に入れてからのほうがうまく抜ける。
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3時間のタイマーをセットして放置。
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肉汁がたくさん出てしまった。
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3時間の加熱で肉の重量726gに対して流れた肉汁の量が137g。
肉の厚さも測っておけばよかった。
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水気を取って焼く前の肉

焼き

いつも牛脂をもらうの忘れて、オリーブオイルで焼くけど牛脂の方が風味がいいのかもしれない。

表面を固める程度で中心部に熱を入れないように鉄板をよく熱して短時間ローストする。
ローストした方が食感と香りが良くなる。
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ロースト後の肉
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底面はあまり焼かない方が好み。

切り方

包丁の切れ味を良くしておいて、できる限り薄く切ると繊維が細かくなり柔らかく感じる。
加えて、肉の繊維に対して直角になるように切ると繊維がうまく切れて柔らかさが増すとのこと。

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今回、購入した肉は緑線の内側の通り大きな筋が入っているため、切り取る。
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大きな筋の入った肉を買うデメリット1: 筋の部分が裂けて美しくない。
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筋の部分の断面
大きな筋の入った肉を買うデメリット2: 筋の部分は火が入りづらくクニュクニュとして食感が悪い。
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筋の部分の断面から筋を切り取り後
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切り取った筋や牛脂たち
大きな筋の入った肉を買うデメリット3: 筋を切り取るとローストビーフの量が減る。
切り取った筋や牛脂たちはスープや炒め物に使います。
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盛り付け肉たち。白熱電球は写真を盛れるんだなー。
筋を切り取って小さくなった肉から薄切りにするとなんだか悲しくなるので、一口サイズに切るといい感じ。

ソース作り(おまけ)

シンプルに塩、柚子胡椒、わさびポン酢とかで十分ですが、
雰囲気を出すため、ステーキ屋さんぽくてさっぱりしたソースの作り方のメモ。

冷ました鍋に肉汁を入れて加熱します。
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すると、恐ろしくアクが出るので取り除きます。
水を200ccくらい入れます。
沸騰させてアクが出たらさらに取り除きます。
玉ねぎ半玉とニンニク一欠片をすりおろして、鍋に入れます。
沸騰させたら、ワイン(あるなら甘口)を5~10ccに入れます。
30秒くらいアルコールを飛ばして、醤油を10cc入れて粗挽きコショウを少し入れます。
軽くかき回して、鍋からソースを入れる皿に移します。
冷めたらポン酢を10cc入れて出来上がり!
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お好みで塩を加えてください。

次回の課題

今回のローストビーフは60点くらい。
流れ出た肉汁が多かったのが大きな課題。
多分、大きな筋が入っていたから断面から流れ出したのかな。
肉の選びに気をつけよう。あと、半分に切らなくても鍋に入ったと思うから今度は塊のまま試してみよう。
少し火を入れすぎた感があるな。加熱のしすぎかしら。
どのくらいの時間加熱すればいいのか調べないとな。

IHヒーターが10℃単位でしか温度を変えられないから、
はやりのAnovaを導入して細かく変えて試すのもいいのかも。